池田幸彦監修『超英才児革命:これがビッテ式「家庭保育園」』(株式会社コスモトゥーワン 1988)を読む。
日本学校図書館株式会社なる出版社が開発したドーマン法をベースにした「ビッテ式家庭保育園」の教材によって、IQ(知能指数)が180以上の超天才児が続々誕生したという。その内容の詳細はこの手の本にありがちであまり詳らかにされない。端的な情報を総合するに、3歳までにでき上がってしまうという脳に、ゼロ歳児から絵本や積み木、カードを用いてできるだけ刺激を与え、右脳と左脳の両方を活性化し、情報処理能力を高め、IQのみならずEQ(心の指数)をも高めようとする人間成長プログラムであるらしい。
絵本の読み聞かせや抱くことの利点など所々頷く所も多いのだが、?が付いてしまうような実例が多すぎる。そもそもドーマン法とは、「脳の問題を解決することで全ての障害を解決できる」と障害児のリハビリに従事していたグレン・ドーマン博士の理論に依拠するものである。このドーマン博士の考え方には賛否両論あり、この手の幼児能力開発もプラス面だけでなくマイナス面も押さえておかねばならないであろう。
こうした本を性懲りもなく手に取ってしまう自分に嫌気がさしてしまう。
『超英才児革命』
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