中村計・木村修一『早実vs.駒大苫小牧』(朝日新書 2006)を読む。
タイトルと発行年を見れば、斎藤佑樹と田中将大の甲子園の決勝戦の舞台裏を描いたルポルタージュである。但し、二人のエースよりも、チームメイトや監督などの甲子園を迎えるまでの流れが丁寧に綴られている。
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『国境なき医師が行く』
久留宮隆『国境なき医師が行く』(岩波ジュニア新書 2009)を読む。
三重県で外科医として20年を超えるキャリアを誇る著者が、仕事を辞めてリベリアで国境なき医師団の一員として着任し、とんでもない怪我人と向き合う様子が描かれる。
こうした国際交流関係の本は、やたら能書きを垂れるような内容が多いのだが、本書は一人の外科医として症状や手術の細かい点などが綴られる。しかし、そうした患者とのやりとりの中で、リベリアの抱える貧困が垣間見えてくる良書である。こうした本こそオススメしたい。
『カール・マルクス』『空想から科学へ』
『世界最長の徒歩旅行』
ジョージ・ミーガン『世界最長の徒歩旅行:南北アメリカ大陸縦断3万キロ』(中央公論社 1990)を読破!
タイトルそのまま1977年から83年まで、足掛け7年かけて、アルゼンチンの最南端からアラスカの最北端まで徒歩のみで繋いだ冒険記である。日本語版では後半の3分の1ほどが割愛されており、いささか歪な構成となっていたが、久しぶりの著者の体験100%のノンフィクションであり、十分に堪能した。
『国際協力の現場から』
山本一巳・山形辰史編『国際協力の現場から:開発にたずさわる若き専門家たち』(岩波ジュニア新書 2007)をパラパラと読む。
ジェトロが主催していた旧アジア経済研究所開発スクール卒業生で、国連の外郭団体で国際協力に携わる20名弱の方のレポートがまとめられている。開発途上国での貧困や性被害の実態から、先進国の一方的な「援助」の難しさ、「国際協力」という当事者国主体の持続的な開発について語られる。
スーダンやコンゴ民主共和国、南アフリカに囲まれたレソト王国の状況が少し理解できた。

