地理」カテゴリーアーカイブ

「中国・新疆ウイグル自治区ルポ」

本日授業の中で紹介した、東京新聞朝刊記事より。
中国というと北京や上海のイメージが強く、漢民族の一つの国のように捉えがちである。しかし、記事にあるウイグル自治区やチベット自治区、内モンゴル自治区など、言語も宗教も違う少数民族の自治区を抱えている。
習近平体制になってから、こうした自治区が地図上から消されようとしている。昨年来の香港潰しと同様に、共産党幹部が政治や行政を担うようになり、漢民族が多数移住し、そして、いつの間にやら地域そのものがなくなってしまうようなローラー作戦が展開されている。
授業の中では、「一帯一路経済圏構想」に沿って、ミャンマーの軍事政権支援とベクトルが同じだと強調したのだが、今日は2クラスしか授業がない日だった。この問題は授業の本編の中で取り上げたい。

「G7 ロシア軍集結を非難」

本日紹介した東京新聞の記事より。
ウクライナの領土であるクリミア半島をロシアが実効支配に置いてから7年が経とうとしている。そして今もなお、クリミア半島やロシア系住民が多いウクライナ東部に対する圧力を強化しているとのことである。授業の中で、前々回の冬季五輪の開催地となったソチや1986年に爆発事故を起こしたチェルノブイリ原発、かつての専制君主を彷彿させるプーチン政権について触れたところである。ウクライナの気候や土壌については、後日の授業で触れたい。

「ミャンマー 死者700人超に」

本日の授業の中で、紹介した東京新聞朝刊の記事より。
ミャンマーといってもピンと来ない人が多いかもしれませんが、日本の工場も多数進出しており、日本国内でも多くのミャンマー人が暮らしている。決して遠い国の話ではありません。また、授業の中で触れましたが、一人当たりGDPは日本の45,546ドルに対し、ミャンマーは1,441ドルに過ぎません。では、何で東南アジアの中でも経済力の低いミャンマーで、金のかかる軍事クーデターが起きたのでしょうか。そこには、中国の「一帯一路経済圏構想」が関わってきます。マラッカ海峡を通らずとも、アフリカやヨーロッパに中國製品を輸出するために、直接インド洋に出られる「南下政策」により、ミャンマーを支配下に置こうとする習近平体制の思惑が見え隠れします。

このように、地図帳をベースに国際政治や経済、民族問題、宗教問題を考えるスタンスを地政学と言います。高校地理は地政学との関係が深いところがあります。これからの授業の中で一緒に考えていきたいと思います。

「アイスランドで火山噴火」

本日の東京新聞朝刊に、アイスランドの火山噴火の模様が報じられていた。
アイスランドはマントルが地球内部から迫り出す大西洋中央海嶺が地表に顔を出した島である。ギャオと呼ばれる幅10メートルもある巨大な地割れが、島を縦断するように連なっており、火山とは切っても切れない関係の国である。

アイスランドは人口40万人弱の小さな国で、ちょうど草加市と八潮市を合わせたほどの人口規模である。漁業と観光を主な産業に位置付けており、今回の火山噴火が吉とでるか凶と出るかは微妙なところだ。