地理」カテゴリーアーカイブ

「対中投資協定の承認凍結」

昨日の地理Aの試験はいかがだったでしょうか。
この土日で採点を頑張ります。
さて、本日の東京新聞朝刊の記事です。昨日の考査で中国政府の新疆ウイグル自治区への圧政に対する米国の動きに関する記事を掲載しました。今日は欧州も人権問題を重視し、中国との貿易交渉を凍結するとの内容であります。
こうした各国の利害を超えた人権問題に関しては、周辺国が一致した対応をとる必要があります。日本の対応は極めて遅いですね。日本のメーカーは中国に多くの工場を抱えているので、中国政府に対して及び腰です。しかし、授業でも新疆ウイグル自治区に関する2本の動画を紹介しました。宗教や文化を踏みにじるやり方は、戦前の日本政府と同じです。「八紘一宇」「五族共和」のスローガンのもとに同化を押し付ける手法は、今も再生産され続ける憎しみしか産まなかった反省を生かすべきでしょう。

「不法移民8000人が殺到 北アフリカのスペイン領セウタ」

本日の東京新聞朝刊に、北アフリカのモロッコにあるスペイン領セウタとメリリャの模様が報じられていた。地図帳を丹念に読んでいないと気づかない国である。なぜアフリカにスペイン領があるのかというと、スペインとポルトガルが新大陸やアフリカ、インドへと旅立った大航海時代にまで溯る。世界史でも名前が登場するポルトガルのエンリケ航海王子がアフリカを攻略したことに由来する。

また記事中の地図には載っていないが、ちょうどスペイン領セウタとジブラルタル海峡を挟んだ向いにはイギリス領ジブラルタルがある。世界には190を超える国があるが、これからのプレゼンで紹介されるのを楽しみにしています。

「離島防衛 日米仏豪が訓練」

本日の東京新聞朝刊より。
自衛隊と米仏豪の軍隊との共同訓練が今月11日から始まり、中国の海洋進出を想定した離島侵攻の奪回作戦やオスプレイによる離発着訓練が展開されている。東シナ海での尖閣諸島や南西諸島の離島、台湾などが射程に収められている。また南シナ海での南沙諸島や太平洋・インド洋まで幅広く中国を包囲しようとするもである。その背景には中国の「一帯一路経済圏構想」がある。どの記事を読んでも、米中、米ロ対立の「新冷戦」の影を感じざるを得ない。

また、なぜフランスなのかと気になったが、実はフランスは太平洋にニューカレドニアやインド洋にもいくつかの島を領有しているため、一枚絡んでくるようになったとのこと。

授業の時間が足りず、どのクラスも駆け足状態が続いているが、本当は中国の政治や経済について深く切り込まなくてはいけないのだが、体調不良もあり正直余裕がない。中間考査後も引き続き東アジア情勢を話題にしていきたい。

「中国、少子高齢化進む」

本日の授業でも紹介したが、中国の少子高齢化の進展が著しいという内容の記事である。昨年2020年の合計特出生率が日本を下回る1.30という数字が紹介されている。それでも1年間に千二百万人誕生しているが、専門家の話では2022年に人口減少に転じるという。

「ミャンマー市民 武装抵抗拡大か」

本日の東京新聞朝刊に、ミャンマー情勢の記事が掲載されていた。
国軍のクーデターに対抗して、市民が武装蜂起を始めている。
記事を読むと、「軍隊=悪、市民=正義」といった論調で書かれており、軍隊に拘禁されているアウンサン=スーチーさんは正義のヒロインのようなイメージで彩られつつある。
しかし、物事は常に多面的・多角的に捉えることが大切で、ミャンマー国軍、市民軍、またそれを仲介する国連や常任理事国のいずれかに肩入れするのではなく、フラットに捉えていくことが大切である。
そういった視点をどのように学び、伝えていけばよいのだろうか。