本日の東京新聞夕刊に、ブラジル・リオデジャネイロのサンバ・カーニバルが3年ぶりに復活したとの記事が掲載されていた。カーニバルとは、元々イエス・キリストの復活を祝う日(3/22〜4/25)の40日前に行われる謝肉祭が起源である。南半球のブラジルなので、今は夏の真っ盛りである。夏祭りのイメージが強いが、キリストの復活を祝う宗教行事の側面を持つ。南米の大半の国が、スペイン、ポルトガルの影響を受けてカトリックだということは覚えておきたい。
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『プレイバックへようこそ』
氷室冴子『プレイバックへようこそ』(角川書店 1989)を読む。
「月刊カドカワ」に連載されたコラムで、オリンピックやアイドル、習い事、クラブ活動、結婚・恋愛など、時代によって変遷してきたものを取り上げ、当時30歳前後の同世代向けに、新人類・シラケ世代と揶揄された世代の価値観などが披露されている。といってもお堅いものではなく、角川書店の本なのに、日刊ゲンダイが推薦されていたり、漫画やアニメなども紹介されたりしている。現在65歳前後となった世代の考え方に触れることができて興味深かった。
『小石川の家』
青木玉『小石川の家』(講談社 1994)をパラパラと読む。
全く知らない作者だったが、幸田露伴の孫で、幸田文の娘にあたる人である。1937年、母とともに小石川にある祖父の家で暮らすようになってからの日常が綴られている。作者が東京女子大学国文学科に入学し、祖父に「万葉集や古事記、十八史略」を習っていると話したところ、幸田露伴は「十八史略なんざ、俺は五つくらいの時焼き薯を食べながら草双紙やなんかと一緒に読んだが、お前の大学はそんなものを教えているのか」とあきれ返ったとのくだりが面白かった。
『空飛ぶ二十面相』
江戸川乱歩『空飛ぶ二十面相』(ポプラ社 1970)をパラパラと読む。
表題作のほか、短編『天空の魔人』が収められている。二十面相が扮するカニ星人が登場し、衆人環視の中で宝物が奪われるというドタバタ劇である。
『ワイン色のつぶやき』
池田理代子『ワイン色のつぶやき』(国土社 1983)をパラパラと読む。
フランス革命を描いた不朽の漫画『ベルサイユのばら』の作者が、語り口調で漫画家を志した経緯や若い世代に向けてのメッセージが寄せられている。作者の池田さんは東京教育大学の哲学科出身である。1947年生まれの作者が大学入学当時は政治の時代であった。女の子向けの本なのに、次の一節が印象に残った。
核兵器禁止をすすめる運動や、日米安全保障条約に対する反対運動、母校である東京教育大の、筑波研究学園都市への移転反対運動やらに首をつっこんで、デモ行進に加わったり、集会に出たりしてもいたのです。
政治家や、公害を出している企業などもふくめた、世の中のおとなを相手に闘うのに、その自分が、じつは親から学費を出してもらい、親に食べさせてもらっているということが、自分自身に対しても許せない、といった気持ちが強くありました。

