投稿者「heavysnow」のアーカイブ

「郵船運航船 紅海で拿捕」

本日の東京新聞夕刊一面に、イエメンの親イランのフーシ派が、日本郵船がチャーターしている貨物船を拿捕したとの記事が掲載されていた。紅海周辺はアフリカ大地溝帯に連なる広がる境界にあり、原油や天然ガスがあまり産出しない。

イエメンは一人当たりGNIが940ドル(2019年/世銀)に過ぎず、アラブ最貧国であり、全人口の8割にあたる約2,400万人が何らかの人道支援と保健を必要としている。特に、食料、医療、衛生状況は深刻で、約1,000万人が慢性的な食料不足状態にあるという。

私の勝手な憶測だが、ガザ地区のハマスやシリアのヒズボラは、イスラム主義に基づく福祉運動を展開しているが、フーシ派は地に足のついていない単なる武装組織であって、あまり共感はできない。

「収穫ロボット ハウスで活躍」

本日の東京新聞夕刊に人工知能(AI)を使った収穫ロボットが特集されていた。埼玉県羽生市にある農場で研究が進んでいるとのこと。スマート農業先進国オランダの農場にもレンタルされ、映像を自動で分析し、熟したものだけを収穫するように改良が重ねられている。耕運機でも世界のトップを走る日本の繊細な技術力に期待したい。

『LOVE&FREE』

高橋歩『LOVE&FREE:世界の路上に落ちていた言葉』(サンクチュアリ出版 2001)を読む。
私と同世代の著者が20代半ばの頃に出版した本である。2年間かけて夫婦で世界を旅しながら、風景や人物との出会いを通して、素直に心に浮かんだ言葉が綴られている。印象に残った言葉を紹介したい。

BELIEVE YOUR トリハダ
鳥肌は嘘をつかない。

言葉も文化も違う異国においては、自身の恐怖感や違和感を信じろということか。

夕陽に感動する余裕を持って、毎日を生きよう。
夕陽はいつもそこにある。

普段なら読み飛ばしてしまう内容だが、最近の自分には刺さる言葉だった。日々アップアップしているが、夕陽に感動する気持ちをキープしたい。

『中田語録』

文藝春秋編『中田語録』(文藝春秋 1998)をパラパラと読む。
ちょうど中田選手を司令塔に日本代表が出場したW杯フランス大会が開催された年に刊行された本である。タイトルにある通り、インタビューでの彼の発言に補足を加えた

「ブラジルを小バカにするようなプレーがしたい」「年齢や経験を問題にするなんて、ナンセンス」など「生意気」な発言がある一方、「基本があれば、1を100にすることだってできる」「ワールドカップに優勝する可能性だって、ゼロじゃない」といった生真面目な発言もある。総じて、引退した後の人生を見据えた「斜め上」の発言であることが分かる。

「フィリピン・ミンダナオ島」

本日の東京新聞夕刊に、フィリピン南部でイスラム教徒の多いミンダナオ島で自治政府が誕生するとの記事が掲載されていた。2019年2月にバンサモロ暫定自治政府が発足し、現在はマルコス政権下で、2025年6月のバンサモロ自治政府樹立に向けた移行プロセスが進展しているとのこと。

フィリピンは人口1億1千万人、公用語はフィリピノ語と英語であり、国民の83%がカトリックの国である。

フィリピンの歴史を紐解いていくと、14〜15世紀にはイスラム教の王国が誕生していたが、1521年にカトリックに熱心なスペインの援助を受けたマゼランが上陸し、1571年にはスペインによる統治が開始されている。その後アメリカの支配に入り、1946年に独立を果たした国である。

つまり、500年以上前から、カトリックとイスラムの対立を孕んでいたのである。ミンダナオ島も東ティモールと同じように、いずれは独立をしていくのであろうか。ミンダナオ島だけで人口は2600万人近くおり、フィリピン全体の4分の1を占める。国として独立するに十分な規模である。世界最大のイスラム教国のインドネシアも近く、独立に向けて経済的にも地理的にも十分なキャパシティを持った地域である。