『悪の教典』を忘れるような映画を観ようと、地上波で放映された、三宅喜重監督『阪急電車 片道15分の奇跡』(東宝 2011)を観る。一見、阪急電車のプロモーションビデオのような内容であった。
絶望とまでは行かないが、他人には話せないような不幸感や孤独感を抱え込んで生きている人たちが阪急電車の車内で出会い、心の内を共有し、それぞれの道を行く心温まるエピソードが絡み合っていく。見知らぬ人でもちょっと声を掛けてみる勇気と思いやり、何か「ACジャパン」制作のドラマといった雰囲気の作品であった。
女優さんもほとんどが兵庫ないし関西圏出身のためか、演技も「上手い」というよりも、それ以上に自然な演技で良かった。女子高生役を演じた有村架純さんの魅力的な表情が印象的であった。
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