『黄金の石橋』

内田康夫『黄金の石橋』(実業之日本社 1999)を読む。
西南の役(1877)において、熊本城で官軍に負けた西郷隆盛が薩摩への帰り道の途中で隠したとされる西郷札を巡る殺人事件である。実際に西郷隆盛の部隊が通った水俣や大口、都城、また西郷が自刃した城山などが登場し、歴史の勉強にもなった。ミステリーとしては最後の最後で全く登場して来なかった第三者が犯人になる腑に落ちない展開であった。