日別アーカイブ: 2024年12月17日

『きらわれものの草の話』

松中昭一『きらわれものの草の話:雑草と人間』(岩波ジュニア新書,1999)をパラパラと読む。
前半は雑草の定義や、雑草に分類されるタンポポやヒガンバナ、オオバコなどの紹介で読みやすいが、後半は著者の専門の除草剤の話で、化学式だらけの専門書のような内容でほとんど読み飛ばした。

一つ印象深かったのが、水稲と陸稲の違いである。陸稲は雑草との競争力が一番弱い作物とされて除草剤が欠かせいない。一方で、水稲は畑に水を張って湛水状態にするため、普通の畑の雑草は腐敗して枯死してしまう。実験で湛水になればなるほど、雑草の量が大きく減少することが分かっており、水田に水を張るという行為そのものが、除草の役目を果たしているのである。