鈴木晃『オランウータンの不思議社会』(岩波ジュニア新書 2003)をパラパラと読む。
著者は言わずと知れた京都大学霊長類研究所(2022年3月で改変)の研究員である。長年にわたってインドネシアのカリマンタン島で、野生のオランウータンの行動を観察し、人間に近いグループ行動や恋愛行動を紹介している。オランウータンはインドネシアのカリマンタン島とスマトラ島の2つの島にだけ生息している動物である。一匹ずつ「ペーペー」や「サンカク」「エンタン」などの名前を付けて識別している点は、さすがは霊長類研究所員である。