小林純子『変わる学校のトイレ:子どもの思いを形にする』(草土文化 2002)をパラパラと読む。
著者は日本女子大学家政学部住居学科を卒業し、公衆トイレや学校のトイレの設計を手がける事務所の代表を務めている。
かつて「4K(臭い、汚い、暗い、怖い)」と呼ばれた学校のトイレを、明るく、広く、清潔に、そして、おしゃべりの場であったり、一人でホッとする空間であったり、多様な要望を実現するトイレについて提案されている。
私たちおとなもそうですが、忙しい時トイレに行くと、ほっとして気分が改まります。人間関係にイライラしていても、トイレに行って冷静になれる時もあります。(中略)学校では、ひとりになって自分自身を見つめたり振り返ることができる場所は、トイレの他にあまり見あたりません。トイレはそういう時、手っ取り早く、かつ自然にひとりになれる場所です。