燃料電池研究会編『トコトンやさしい燃料電池の本』(日刊工業新聞社 2001)をパラパラと読む。
トヨタの燃料電池車MIRAIが誕生する前に刊行された本で、武蔵工業大学(当時)の工業化学や機械工学の教授を中心に、発電の原理に始まり燃料電池の施設の紹介、そして実際に車に搭載する水素貯蔵タンクの仕組みなどが丁寧に説明されている。水の素(もと)である水素は無尽蔵にあり、同じく無尽蔵にある太陽光を使って、地球上のエネルギーの全てを作り変える可能性を持つものだと述べる。
日別アーカイブ: 2024年2月24日
『環境ホルモンなんて怖くない!』
石井佐知子『環境ホルモンなんて怖くない!:快適に暮らすための安全マニュアル』(かもがわ出版 2001)を読む。
著者の石井さんは化学や環境の専門家でもなく、イラストレーターである。小さい頃からアトピーやアレルギーに悩まされてきた経験から、環境ホルモンについて勉強し講演会活動を行っている方である。そのため、化学物質の用語こそ難しく感じるが、講演のように分かりやすい語り口なので、あっという間に読むことができた。
適度な栄養サプリメントを摂ることと水を飲むことで、人間本来持っている身体の免疫能力を高めて、解毒・排泄をきっちり行うことが大切だと述べる。
『オタク女子研究』
杉浦由美子『オタク女子研究:腐女子思想大系』(原書房 2006)を読む。
アキバに集う男性オタクと比較しながら、女性のオタクの思想と実態について深く論じている。
女性のオタクには、やおいやボーイズラブを嗜好する「腐女子」をコア層から、ジャニーズオタクや宝塚オタクなど裾野が広い。女性のオタクは小説やミュージカルなどを楽しみ、恋愛や結婚も普通にするので、一般的な女性との見分けがつきにくい。
著者によると、「腐女子」が好むボーイズラブの原点はアニメ「六神合体ゴッドマーズ」にあるという。アニメに登場する主人公同士の恋愛の妄想が、後の「キャプテン翼」や「スラムダンク」、「テニスの王子様」へと受け継がれていく。