鈴木晃『オランウータンの不思議社会』(岩波ジュニア新書 2003)をパラパラと読む。
著者は言わずと知れた京都大学霊長類研究所(2022年3月で改変)の研究員である。長年にわたってインドネシアのカリマンタン島で、野生のオランウータンの行動を観察し、人間に近いグループ行動や恋愛行動を紹介している。オランウータンはインドネシアのカリマンタン島とスマトラ島の2つの島にだけ生息している動物である。一匹ずつ「ペーペー」や「サンカク」「エンタン」などの名前を付けて識別している点は、さすがは霊長類研究所員である。
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『能を楽しむ』
増田正造・戸井田道三『能を楽しむ』(平凡社カラー新書 1976)をパラパラと読む。
イランやドイツで能舞台の海外公演が大人気という話題に始まる、能舞台の入門書となっている
兼好法師の徒然草「花は盛り」の一節「都の人のゆゆしげなるは、 睡りていとも見ず。」を挙げて、中世の頃からお花見や葵祭の見物で、派手さだけを喜び、心で鑑賞する余裕や間を味わうゆとりが失われており、ましてや現代において寡黙な文化が
『ゲンバクとゲンパツ』
淡路忠男『ゲンバクとゲンパツ:核時代を考え、生きる』(みずち書房 1990)を読む。
チェルノブイリ原発事故が起きてから、まだ3年という頃に刊行された本である。広島・長崎の原爆に始まり、「平和利用」を隠れ蓑にした原子力発電の開発、各地で頻発していた事故の報告、チェルノブイリ原発事故、日本の核燃料輸送の実態などが分かりやすく説明されている。
「チリ森林火災99人死亡」
『スポーツと健康』
石河利寛『スポーツと健康』(岩波新書 1978)をパラパラと読む。
学術論文のような体裁で、ハードルの高い内容であった。結論は簡単で年齢を重ねても定期的に有酸素運動を続けることが大切だということだ。50年近い前の本であるが、当時から自転車は血圧や心拍数の計測がしやすいため、科学的なトレーニングの研究対象となっていた点が興味深かった。