江戸川乱歩『大暗室』(ポプラ社 1970)を読む。
原作は「キング」に1936年12月から39年6月にかけて連載された同題の「大暗室」である。
焼き直しで省略したのか、あらすじだけで全く没入できなかった。
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『宇宙はきらめく』
野本陽代『カラー版 宇宙はきらめく』(岩波ジュニア新書 2007)をパラパラと読む。
銀河や太陽系の惑星の写真など、煌びやかな写真が並ぶ。ただし、著者は宇宙の専門家ではなく、翻訳家である。外国の入門書をただ翻訳したような内容で、著者自身の思いや感想は一切交えられていなかった。
『悼む人』
第140回直木賞受賞作、天童荒太『悼む人』(文藝春秋 2008)を読む。
久しぶりの長編小説で、最後は数時間ぶっ続けで読んだ。最初はミステリー小説のような展開であったが、段々と生と死にまつわる群像劇となり、最後は愛し愛される中で死を迎えることの最上の喜びが語られる。スケールの大きい作品である。この作品に出会えて良かったと思う。