本日の東京新聞夕刊に、英仏の間のドーヴァー海峡で移民を載せた小型ボートが転覆し、少なくとも27人が死亡したとの記事が掲載されていた。アフリカや中央アジア、西アジアの移民がEUを目指す背景は何度も授業で触れてきたところである。
大切なのは、こうした移民問題は海の向こうの事件ではなく、ほんの近い将来、日本の沿岸でも起こる可能性が極めて高い事例であるという理解である。授業冒頭のプレゼンでも、問題の内容は様々だが、「知る」「理解する」「考える」「行動する」などの結論を提示するグループが多い。
北朝鮮や台湾からの難民が日本近海に押し寄せる事態は、容易に想像することができる。そうした時に、日本政府はどのような対応を取るのであろうか。よもや江戸時代の終わりにペリーが来航した時のように、「泰平の眠りを覚ます上喜撰たった四杯で夜も眠れず」とうろたえるばかりでは済まされない。