月別アーカイブ: 2021年5月

『いつかギラギラする日』

角川春樹・清水節『いつかギラギラする日:角川春樹の映画革命』(角川春樹事務所 2016)を読む。
相当ぶっ飛んだ角川春樹の半生が詳らかに紹介されている。相米慎二監督・薬師丸ひろ子主演の映画『セーラー服と機関銃』(1981)の制作の舞台裏や自らが監督した『天と地と』(1990)の撮影トラブル、麻薬取締法で実刑4年を受けた後に作られた佐藤純彌監督『男たちの大和/YAMATO』(2005)にかける思いなどが語られる。これまでよく知らなかったが、角川春樹という人間のバイタリティがよく伝わってきた。

「不法移民8000人が殺到 北アフリカのスペイン領セウタ」

本日の東京新聞朝刊に、北アフリカのモロッコにあるスペイン領セウタとメリリャの模様が報じられていた。地図帳を丹念に読んでいないと気づかない国である。なぜアフリカにスペイン領があるのかというと、スペインとポルトガルが新大陸やアフリカ、インドへと旅立った大航海時代にまで溯る。世界史でも名前が登場するポルトガルのエンリケ航海王子がアフリカを攻略したことに由来する。

また記事中の地図には載っていないが、ちょうどスペイン領セウタとジブラルタル海峡を挟んだ向いにはイギリス領ジブラルタルがある。世界には190を超える国があるが、これからのプレゼンで紹介されるのを楽しみにしています。

『12日間世界一周!』

吉田友和『12日間世界一周! 忙しくても意外と行ける世界旅行』(角川文庫 2011)を読む。
夫婦で旅を楽しむ著者が、貯まったマイレージを使って、世界10カ国の弾丸旅行に挑む。著者自身の感覚や言葉でその土地の気候や食事、観光地などの感想が綴られていて、読者も一緒に旅に同行している気分になる。また、旅の終わりに仕事を辞め、専業作家になることを宣言する場面もあり、読者を飽きさせない。

jamis quest sport 2015

2年半ほど使った通勤用のjamis quest sport 2015を売ることにした。
10,000kmくらいは走ったのだろうか。初めてヘッドポストを分解したり、スポークを交換したり、日常の点検の工夫を凝らしたりして通勤に適した仕様を模索し続け、印象に残る自転車だった。

ただ、通勤用と趣味の長距離用のRide 400との使い分けが自分では上手くできず、結局ロードバイクから足が遠のいてしまう遠因ともなった。今後はRide 400の方を通勤やブルベにフル活用していきたい。

『ピラミッドは語る』

吉村作治『ピラミッドは語る:王の墓・黄金・盗掘』(岩波ジュニア新書 1985)をパラパラと読む。冒頭の著者の大学での学生運動との出会いやエジプトに渡った時のエピソードは興味深かった。大きなことを成し得る人間は、些事に拘らず、邁進していくものだと思った。
中盤以降は、エジプトの歴史やミイラの作り方の話が延々と続くのでさらっと読み流した。その中で、最後の著者の言葉が印象に残った。

考古学はすぎさった昔のことを掘りおこしていく学問です。そして考古学を学ぶ人は「時代は変わっても人間というものは変わらないのだ」ということをいくらかでも感じると思います。そこが大切なのです。我われは過去の歴史をみて現在がどのような時代なのかを客観的に知ることができるのです。考古学の存在意味の一端はそこにあると思います。