本日の東京新聞朝刊に、廃炉が決まった原発の放射性廃棄物が合計で16万トンに及ぶとの記事が掲載されていた。知っての通り、放射性廃棄物は今後10万年にわたって、人体に有害な放射線を排出し続けるやっかいな代物である。これまで日本では、使用済みの燃料からプルトニウムを取り出して作られる「MOX燃料」を再利用することで、半永久的な燃料リサイクルの仕組みを作ると喧伝してきた。しかし、そのリサイクルの要であった高速増殖炉「もんじゅ」は1回も運転できないまま廃炉が決定している。つまり、見切り発車で物事を進めた結果、処分場所がないにも関わらず、どんどん核のゴミを作り続けてきたのだ。
先日の東日本大震災の余震の大きさで分かるが、日本全国、津々浦々地震と無縁の地域は無いのが現状である。一方で、授業中に触れた安定陸塊は数千万年レベルで地震が発生しないことで知られる。日本はこれまでもフランスに核のゴミを輸出していたが、それも現在は止められている。現在の核のゴミは安定陸塊のど真ん中に保管をお願いするしか方法はないのだが、それまた問題が噴出してしまう。