第125回直木賞受賞作、藤田宜永『愛の領分』(文藝春秋 2001)を読む。
ちょうど1950年生まれの著者と同世代の50を過ぎたばかりの中年男性が主人公の恋愛物語である。ちょうど長野(北陸)新幹線が開通した直後に書かれた作品で、日帰りで行って帰って来れるようになった東京と上田の微妙な距離感が、そのまま男女の微妙な間柄の象徴として上手く演出されている。また二十歳前後の若かりし頃のエピソードが次々と明らかになる推理小説的な展開も面白かった。
第125回直木賞受賞作、藤田宜永『愛の領分』(文藝春秋 2001)を読む。
ちょうど1950年生まれの著者と同世代の50を過ぎたばかりの中年男性が主人公の恋愛物語である。ちょうど長野(北陸)新幹線が開通した直後に書かれた作品で、日帰りで行って帰って来れるようになった東京と上田の微妙な距離感が、そのまま男女の微妙な間柄の象徴として上手く演出されている。また二十歳前後の若かりし頃のエピソードが次々と明らかになる推理小説的な展開も面白かった。