月別アーカイブ: 2020年5月

茨城をドライブ

真ん中の子と下の子を連れて、茨城県鉾田市まで自転車を受け取りに行った。
その帰りに、緊急事態宣言が埼玉よりも早く解除された茨城のゲームセンターに立ち寄った。しばらくぶりにドラゴンボールのゲームに興じ、子どもたちも楽しかったようだ。

「地球から消えた森林 日本列島の5倍」

本日の東京新聞朝刊に、1990年からの30年間で、世界全体で178万平方キロメートルのの森林が失われたとの記事が掲載されていた。特に南米とアフリカでの減少幅が圧倒的に大きく、その原因として農地への転用や木材伐採、山火事などが挙げられている。

特に南米アマゾン川流域の熱帯雨林は、「地球の肺」とも呼ばれ、地球温暖化の主因ともなっている二酸化炭素を吸収する役割を担っている。日本の真裏に近い南米であるが、日本の環境にも大きな影響を与えている。また、アフリカや南米の赤道付近は土壌が痩せており、日本とは異なり一度森林を伐採してしまうと、土壌がむき出しとなってしまい、耕作に適さない土地になってしまう。

いずれにせよ、ここ10年間で年間47,000平方キロメートル、1日に128平方キロメートル、1時間に5平方キロメートルの森林が失われているという現実は直視しなければならない。

『作家の値うち』

福田和也『作家の値うち』(飛鳥新社 2000)をパラパラと読む。
存命のエンターテイメント作家50人と純文学作家50人の作品を取り上げ、全てに作品に100点満点で点数を付けるという大胆な評論集である。
最高点96点は古井由吉『仮往生伝試文』と村上春樹『ねじまき鳥のクロニクル』、石原慎太郎『わが人生の時の時』の3作品が挙げられている。

何百冊の作品の全てを読み、純文学にもエンターテイメントにも偏ることなく、小説の持つ力について平等に採点をした労作なのだが、その評価は分かれるところであろう。

小林多喜二や中野重治の作品が持っていた可能性を受け継いだ作家として金石範を高く評価していたのが印象に残った。

『絶望のなかのほほえみ』

後藤勝『絶望のなかのほほえみ:カンボジアのエイズ病棟から』(めこん 2005)を読む。
1960年代から継続的に内戦が続いていた、メコン川下流域のカンボジアは、90年代の内戦終了後、一気に自由化、経済化に突き進んでいった。その裏で売春や児童売買、エイズなども若者を中心に蔓延することとなった。そうしたカンボジアの闇を描いた写真集である。エイズ病棟で骨と皮の状態で亡くなっていく直前の若者の叶わなかった夢や思いが表現されている。