文鮮明師自叙伝日本語出版編集委員会『文鮮明師自叙伝に学ぶ―『平和を愛する世界人として』の生き方』(創芸社 2010)をぱらぱらと読む。
まとまりのない内容だったので、途中で挫折した。キリスト教や愛国心に始まり、グローバルリーダー、地球環境問題、果ては海中の水素エネルギー、国際平和高速道路、イスラエルとパレスチナの居住地域の真ん中のサッカー場建設など、ラッスンゴレライ張りに訳分からん話に発展していく。
政治組織である「国際勝共連合」も「嫌韓ブーム」の中で、どれほどの勢いを保っているのであろうか。サークル活動離れが著しい大学で「原理研究会」は活動しているのであろうか。
一箇所だけなるほどと思ったところを引用してみたい。全世界の40数人の宗教学者を集めて研究した結果を受けて、文鮮明氏は次のように述べる。
そのたくさんの宗教の教えの中で、約7割は同じことを言っていました。残りの3割だけが、各宗教の特徴を表す言葉でした。(中略)実に教えの7割も同じ宗教どうしが、互いに話が通じないというのは本当に残念なことです。互いに通じることを話し、手を結べばよいのに、お互いに異なるところばかりを指摘して批判しています。
宗教だけでなく、民族や人種についても同じである。違いに着目するのではなく、同じ部分を冷静に見ることができる判断力を大事にしたい。