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『青葉台駅チャリンコ2分』

鈴木カオリ『青葉台駅チャリンコ2分』(小学館 2005)を読む。
早稲田大学自転車部初の女子部員として活躍した後、「サイクルスポーツ」誌での編集生活を経て、2002年2月に横浜市青葉区に夫ともに「轍屋自転車店」を開店するまでの半生記が描かれる。
自転車に纏わる軽いエッセーだろうと思い手に取ってみたのだが、著者のド派手な怪我や股ズレ、病気の体験談が凄まじい。また、自転車だけでなく、妊娠・子育てに追われる主婦と夢を追い続ける夫とのすれ違いや、何の準備もなく進められる店舗設計の話なども面白かった。
素直に読んで良かったと思える作品であった。ホームページを見る限り、「轍屋自転車店」の経営は上手くいっているようであるが、末長く地元で繁盛してほしい。