宮崎興二『ねじれた伊勢神宮:「かたち」が支配する日本史の謎』(祥伝社文庫 1999)を少しだけ読む。
建築を専門とする著者が屋根の形や建物の形から伝説や言い伝えを検証するという、歴史蘊蓄好きな者には興味ある内容となっている。しかし、タイトルに「伊勢神宮」とあったので手に取ってみたが、伊勢神宮に関する記述はほとんどなく、羊頭狗肉な内容であった。興味深そうな話もあったのだが、タイトルに騙されたような気がして十数ページ読んだだけで読了。
『ねじれた伊勢神宮』
コメントを残す
宮崎興二『ねじれた伊勢神宮:「かたち」が支配する日本史の謎』(祥伝社文庫 1999)を少しだけ読む。
建築を専門とする著者が屋根の形や建物の形から伝説や言い伝えを検証するという、歴史蘊蓄好きな者には興味ある内容となっている。しかし、タイトルに「伊勢神宮」とあったので手に取ってみたが、伊勢神宮に関する記述はほとんどなく、羊頭狗肉な内容であった。興味深そうな話もあったのだが、タイトルに騙されたような気がして十数ページ読んだだけで読了。
昨日の東京新聞夕刊一面に、硯や碁石の原料として知られる三重県熊野市産の那智黒石が、岩波書店の広辞苑で1955年以来、熊野那智大社のある和歌山県の那智地方で産出したと誤記されたままになっているという記事が掲載されていた。
ちょうど、昨日那智勝浦に行ってきたばかりだったので興味深かった。那智の黒石は熊野市神川町で採掘され、主に熊野那智大社周辺で販売されている。那智勝浦町では採掘されておらず、熊野市産出というのは間違いないようだ。
それにしても、この三重と和歌山の県境付近は地名が混在しており、辞書編纂の担当者が間違えるのも無理はないのではないか。熊野や紀伊という地名や駅名が三重にも和歌山に複数存在し、さらに文化圏も地続きとなっているため、他県の人にはなお分かりにくい。混乱に拍車をかけるような情報はきちんと峻別されるべきであろう。