月別アーカイブ: 2011年1月

「子どもの貧困」

本日の東京新聞朝刊の「子どもの貧困」は、特別支援学校高等部の卒業生が、障害者採用の枠によって正社員として内定が決まり、家族が救われるという 話であった。障害者を抱えた家族は貧困に陥りやすく、障害者採用の枠は単に障害者自身の生活だけでなく、家族の支援にも繋がっていくため、より一層の充実 が求められる。
以下、新聞記事の引用である。

国は障害者雇用率制度で、民間企業や公共団体に全社員、職員のうち一定の割合で障害者を雇用するよう義務づけている。
愛知県教委の調査によると、公立特別支援学校高等部卒業生の就職内定率は近年95%前後を維持している。だが、県内のある特別支援学校教諭は「毎年、卒 業生の2割は1年を持たず、半数は3年を持たずに会社をやめてしまう」と指摘。「障害者が自分に合う仕事や職場を選べるだけの環境はまだ整備されていな い」と、課題を挙げている。

『若者はなぜ正社員になれないのか?』

川崎昌平『若者はなぜ正社員になれないのか?』(ちくま新書 2008)を読む。
タイトルを目にすると、イマドキの社会評論かと思うが、内容は26歳の青年の個人的な就職活動体験記である
著者は東京藝大大学院を卒業した後、2年間ニートに近いフリーライター生活を送る。そして一念発起して正社員として就職活動を始める。エントリーに始ま り、自己分析や面接、そしてハローワークを通じて紹介された会社での実際の就業など、その時々で感じた彼の麗句を交えた感想が綴られる。

「子どもの貧困」

本日の東京新聞朝刊の「子どもの貧困」は、

以下、新聞記事の引用です。

公立小中学校では給食費の未納問題が深刻化している。文部科学省によると、2009年度の給食費未納総額は約26億円(推計)とされ、前回の05年度調査より約4億円増えた。学校側が挙げた一番の理由は「保護者の責任感や規範意識の欠如」だ。
修学援助と生活保護の家庭が7割にも達する名古屋市内の小学校で勤務経験のある事務職員は「計画的にお金を使うことが不得手だったり、気が回らなかったりというケースが多い。一概にモンスターペアレントと片付けるのは乱暴だ」と指摘する。

本日の夜、人気の雨上がり決死隊が司会を務める「アメトーーーーーーク3時間スペシャル」を観た。
お馴染みとなった「運動神経悪い芸人」や、「家電芸人」などの「括り」でトークが展開されたのだが、最後の「売れていないのに子供がいる芸人」の回で、久しぶりに涙腺が緩んでしまった。まさにタイトルそのままの内容で
、収入が安定しない苦労話や「あるある」話がぽんぽんと展開された。最後に「もし自分が子どもだったら、自分にどんな声をかけるか」というコーナーで、話 している本人や司会、観客まで涙ぐんでいたので、わたしも「もらい泣き」をしてしまった。正月からちょうど「子どもの貧困」という新聞記事を追っていたこ とも関係しているのかもしれない。

東京スカイツリー

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せっかく新車(三菱トッポ)を購入したので、慣らし運転ついでに東京スカイツリーを見てきた。
水元公園の脇を通って、水戸街道から行ったのだが、遠くからでも車内からその存在感を堪能できるほどにデカイ。建設途中であるが、今までの日本ではあまり見慣れないデザインであり、ドバイにあるイスラム風のタワーを見ているようである。来年には完成予定なのだが、完成する前の方が完成後の姿を想像できる余地があり趣深い。また、日々成長していく姿を見るというのも、子どもの成長を見守るような期待感が感じられて良い。

秋葉原事件

本日の東京新聞夕刊に、雑誌『ロスジェネ』元編集長の浅尾大輔氏の文章が掲載されていた。浅尾氏は、秋葉原事件の公判傍聴を続けており、村上春樹氏の『アンダーグラウンド』や大岡昇平の『事件』などの小説を紹介しつつ、あるべき労働文学について次のように述べる。

 作家は、つかんだ真実の痛みを跳躍台として物語へと昇華する。ならば今、新しい労働文学を描くポイントは、働く人間の物語を「やったらやり返せ」式の文脈から切り離すこと。私の取材では、若い殺人者(秋葉原事件の加害者)は「派遣切り」の最中、自動車ボディーの検査ラインの休憩所で、「トラックを借りて、工場ゲートの正面に横付けして、営業妨害してぇなァ!」と口走っている。彼の幼稚なファンタジーは、どこからきたのか。労働組合は、何をしていたのか。
 私が自動車に心を奪われたのは、ひとつに彼が偏愛したものだから。ふたつに無遅刻無欠席でつくっていたものだから。そして彼が「我を忘れるような怒り」と表現した暴力の息の根を、新しい労働文学を描くことで止めたいからだ。

もう十数年前になったが、私自身が学生時代に卒業論文を書き始める際に考えたことは、戦前の機関車の操業に携わる労働者の心理を中野重治の文学を通 して研究したいということであった。大陸の植民地支配の切り札であり、働く者を苦しめる機関車に魅せられる若者の心理に迫ることで、当時の国労闘争の