山田悠介『リアルおにごっこ』(文芸社 2001)を読む。
「佐藤」という名字を持つ500万人の国民を、7日間にわたる鬼ごっこで全滅させるという荒唐無稽な話である。執筆当時二十歳前後の作家のデビュー作であり、文章も展開も荒削りな作品となっている。しかし、7日間で「佐藤」姓を全滅させる鬼ごっこに、兄弟愛やら親子愛、友情などてんこ盛りな展開で、文章のミスやら無理な舞台設定をすっ飛ばすほどの勢いがある。
読書好きな女子小学生や中学生が手に取るのにちょうどよい作品であろう。
『リアルおにごっこ』
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