栗田昌裕『栗田昌裕の能力を20倍にする速読法』(KKロングセラーズ 2002)を読む。
速読をきっかけとして、脳のウエルニッケ中枢領域を開発し、人間の情報処理システムそのものを改築するSRS速読システムなるものを提唱する。著者は、「個性を活かしつつ、人間の最適な処理システムを確立し、それを世の中に還元するまでの人生の全課程の改善と完成を手助けするシステムを目指す」と大言壮語する。著者自身が禅を勉強されたようで、「想念の世界の構造」やら「心の枠組みの拡大」など、心の開発に重きを置いているようである。
眉唾物の内容が大半であるが、超速読の基本であるイメージ訓練法は興味深かった。頭に思い浮かべたイメージを、頭の中で拡大縮小したり、移動させたり、転がしたり、色をつけたり、何か別のものへ変化させたりすることで、洞察力や記憶力が高まるというものだ。また、それによって処々の問題もオブジェクト指向的に捉えることができるという。詳しく知りたい方は著者のホームページを参考されるとよいだろう。
『栗田昌裕の能力を20倍にする速読法』
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