テレビで録画した北野武監督『座頭市』(2003)を見た。
月並みな表現だが、北野武扮する盲目の浪人である座頭市の落ち着き払った姿が〈静〉の世界を成し、心の緊張を象徴する太鼓の激しいリズムが対比的に〈動〉の世界を作り上げる。画面は暗く動きも少ないのに、効果音だけは高まっていく画面構成が印象的であった。そして最後はタップダンスという形で大団円を迎える。まさに映画ならではの手法である。
思うのだが、この作品をもしノベライズするならば、徹底した心境小説にならざるを得ないであろう。
『座頭市』
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