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『うけるプレゼンの技術が面白いほど身につく本』

長尾裕子『うけるプレゼンの技術が面白いほど身につく本』(中経出版 2001)を読む。
ここしばらく、プロジェクターを常に併用して授業を行うスタイルを試行錯誤している。黒板の半分程に黒背景の白文字で教科書の本文を映しているのだが、フォントやサイズ、配置、ファイル形式、アプリケーションなど、様々なスタイルを試している。タブレットを使いながら、古典の授業といえども、魅力を伝え、納得してもらう過程は、商品のプレゼンテーションと何ら変わる所がないと思い、何冊かプレゼンの本を購入した。

聴衆の関心をプレゼンターに引きつけるためのあいさつや自己紹介、ユーモアや間の取り方に始まり、清潔感や元気の良さ、ジェスチャーやアイコンタクト、アクション(話す場所の変化)、正しい敬語の使い方、聞き手に合わせたキーワードなど、学校の授業現場でも必要なことばかりであった。特に、大人の集中力が切れ始める40分程度のところで、「ここからが重要ですのでよく聞いてください」とか「メモしてください!」「いかがですか」「ポイントは3Hです」などの一言で流れを少し整えるというアドバイスはためになった。

また、効果的なプレゼンは、序論段階でこれから話すことの見出し(中テーマ)や話の流れ、そして「結論」を提示することで、プレゼンターも聞き手も頭の中が整理されて本論に臨むことができる。毎日のように続く授業であるが、惰性に流されず、毎時間毎時間、商品の契約までこぎつけるような熱意で勝負していきたい。

『工場萌えF』

石井哲写真・大山顕文『工場萌えF』(東京書籍 2009)を読む。
水島コンビナートや四日市コンビナート、製油所、ドイツの製鉄所など、溶鉱炉や熱交換器、ロータリーキルン、サイロ、タンク、煙突、コンベアなどのディープな風景の写真集である。
子どものために借りてきた本であるが、大人の私の方が興奮を感じた。人間サイズの大きさや手作業での営みを遥かに越える製鉄所やセメント工場の風景や馬鹿でかいパイプを見ていると、宇宙の大きさと自分を比べるようなスケールギャップを感じる。浪人生時代にバイクに乗ってお台場や浮島、川崎辺りの湾岸線沿線の工場街を駆け抜けていた頃を懐かしく思い出す。

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『超思考』

北野武『超思考』(幻冬舎 2011)を読む。
雑誌「パピルス」に2007年10月から2010年12月に連載されたコラムに加筆・訂正したものである。ちょうど民主党政権になった時期に重なっており、近年のマスコミや芸人、映画界のタブーを扱いながら、思考や品性を忘れた日本人を揶揄する内容となっている。マスコミの言説や世間の「常識」がいつの間にか刷り込まれ、金や安っぽい物に囲まれて安易な生き方を選択している人たちを嗤う。
本来「才能」や「個性」というのは、磨きに磨いてやっと手に入るか入らないかという類いの資質なのに、恰も誰しもが生まれつき持っているかのように、若者に媚びる時代を批判するくだりには溜飲が下がる思いがした。

『北野武 今、63歳』

北野武『北野武 今、63歳』(ロッキングオン 2010)を読む。
テレビで多方面に活躍する北野武氏が、「章」、「現在のレギュラー番組」「禁煙」「酒」「編集」「ファッション」「『漫才』」「雑誌」「客」「スポーツ」「男の更年期」「『アウトレイジ』」の12のテーマについて、漫才師として、芸人として、テレビの売れっ子として、そして映画監督という立場から、自由に自分なりの方法論なり、哲学を語っている。2009年から2010年にかけて季刊誌「SIGHT」に掲載されたインタビュー記事などが再構成・再編集されて収録されている。
3ヶ月ぶりくらいに心身ともにゆっくりできたので、久しぶりに1日に3冊も本を読むことができた。忙しく動き回る日々がこれからも続くが、やはり読書をするだけの精神的な余裕は残しておきたい。

『酒井法子 孤独なうさぎ』

渡邉裕二『酒井法子 孤独なうさぎ』(双葉社 2009)を読む。
覚醒剤で逮捕され、保釈された直後に出版された本である。24年間の長きにわたって酒井法子の取材を続けてきた著者が、覚醒剤に手を出すに至った酒井法子の生い立ちや心の闇に迫る。
読みやすい文体で、一気に読み終えた。覚醒剤の危険性にずばりは触れていないが、アイドルとして売ってはいるが、何処にでもいるような明るく気配りのできる女性が転落していく過程そのものに、覚醒剤の魔力的な怖さが描出されていた。

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