三浦恭資『知識ゼロからのサイクリング入門』(幻冬社 2007)を読む。
日本自転車競技連盟強化コーチを務める著者が、スポーツバイクの購入に始まり、走行テクニックやメンテナンス方法、そして、レースなどのサイクルイベントや自分好みの改造方法など多岐にわたって丁寧に解説を加えている。
基本のフォームやコーナーリング、ブレーキング、シフトチェンジなど、自転車に乗り出して見て改めて参考になるところが多かった。特に、ケイデンス(1分間のペダルの回転数)を90回転に保つためのサイクルコンピュータの活用や呼吸のリズムなど、これから参考にしたいような内容もあり、時宜を得た内容であった。
「読書」カテゴリーアーカイブ
『funride』
自転車雑誌『funride』(ランナーズ 2007/10)を読む。
少々古い雑誌であるが、「毎日乗れるゾ!自転車通勤」という特集が気になり手に取ってみた。世界最大の自転車パーツメーカーであるSHIMANO本社の自転車通勤事情や、自転車雑誌編集部の自転車通勤アドバイスやお薦めグッズの紹介が興味深かった。
先月クロスバイクを買ったばかりなのに、ロードレーサーの記事に目移りしてしまう。マウンテンバイクを買って学生時代のようにダートを走ってみたいし、子どもと一緒にトレッキングもしたいし。。。
今日は丸一日休みだったので、先週に続いて、真ん中の子とサイクリングに出かけた。といっても昨日までの仕事の疲れが抜けず、11時くらいまで寝ていたので、午後に3時間ほど走ってきた。春日部市内の内牧公園に車を停め、水と緑のふれあいロードという細々としたサイクリングロードを走って、白岡市役所まで行って帰ってきた。往復10キロちょいの距離であった。大人はあまり走った気がしないが、幼稚園児にとっては少々の冒険となったであろう。
思い出すに、10年以上前に、白岡市内の東北自動車道をくぐるトンネルを越えた辺りまで一人で自転車を漕いだ記憶がある。当時も色々と考え事をしながらペダルを回したのであろう。自転車に乗りながら、これまで全く思い返すこともなかった高校時代の通学風景が記憶の底から浮上してくることがある。不思議な乗り物である。
『自転車で遠くへ行きたい。』
米津一成『自転車で遠くへ行きたい。』(河出書房新社 2008)を読む。
40歳を過ぎてからロードレーサーによる長距離サイクリングに開眼した著者が、300km、400kmと走行距離を伸ばし、ついには600kmをも駆け抜けるまでに成長していくコツを語る。最初は十数万円も出してロードレーサーを購入したり、サイクリングジャージを身につけたりすることに抵抗のあった著者が、どんどん自転車の世界にはまっていき、やがて輪行やレース参加などに足を踏み入れ、アマチュアの壁を一歩一歩越えていく様子が、今後の自分の行く先を示しているようで面白かった。特に、著者がハマっているブルベ (Brevet)と呼ばれる長距離ロングランイベントに関心を覚えた。
往復24kmの自転車通勤も少し慣れてきたところである。夏本番を迎えるまでに、少しずつ距離を伸ばしていきたいと思う。
『文鮮明師自叙伝に学ぶ』
文鮮明師自叙伝日本語出版編集委員会『文鮮明師自叙伝に学ぶ―『平和を愛する世界人として』の生き方』(創芸社 2010)をぱらぱらと読む。
まとまりのない内容だったので、途中で挫折した。キリスト教や愛国心に始まり、グローバルリーダー、地球環境問題、果ては海中の水素エネルギー、国際平和高速道路、イスラエルとパレスチナの居住地域の真ん中のサッカー場建設など、ラッスンゴレライ張りに訳分からん話に発展していく。
政治組織である「国際勝共連合」も「嫌韓ブーム」の中で、どれほどの勢いを保っているのであろうか。サークル活動離れが著しい大学で「原理研究会」は活動しているのであろうか。
一箇所だけなるほどと思ったところを引用してみたい。全世界の40数人の宗教学者を集めて研究した結果を受けて、文鮮明氏は次のように述べる。
そのたくさんの宗教の教えの中で、約7割は同じことを言っていました。残りの3割だけが、各宗教の特徴を表す言葉でした。(中略)実に教えの7割も同じ宗教どうしが、互いに話が通じないというのは本当に残念なことです。互いに通じることを話し、手を結べばよいのに、お互いに異なるところばかりを指摘して批判しています。
宗教だけでなく、民族や人種についても同じである。違いに着目するのではなく、同じ部分を冷静に見ることができる判断力を大事にしたい。
『行かずに死ねるか』
石田ゆうすけ『行かずに死ねるか!―世界9万5000km自転車ひとり旅』(幻冬社文庫 2007)を何日か掛けて読む。
1995年夏から2002年末まで、7年半かけて北米大陸から南米大陸、ヨーロッパ、アフリカ、中東、アジアを自転車で駆け巡った旅日記である。
自転車ならではの旅の醍醐味を期待して読み始めた。しかし、あまりに時間と距離のスケールが大きすぎて、小回りが利いて自分の足で一歩一歩距離を縮めていくという自転車ならではの感覚を味わうことができなかった。また、世界某所での危険な体験や心温まるエピソードなども、あたかも拵えたかのようにでき過ぎており、かえって一作品として印象が薄いものとなってしまっている。
度肝を抜くような体験談ばかりだったので、わざわざ文字で他者に伝えようなんて考えず、作者自身の心の原風景の中に留めておいたほうがよかったのでは。


