横山秀夫『64(ロクヨン)』(文春文庫 2015)を読む。
2012年に刊行された本の文庫化である。上下巻でかなりの分量があったが一気に読み終えた。警察内部の刑事と警務の内紛をモチーフとしながら、警察とマスコミの淀んだ関係や、キャリアとノンキャリアの待遇の違い、警察庁と地方警察の歪んだ関係などが丁寧に描かれる。地方の警察でも本部長室は東京だという主人公の皮肉が面白かった。
警察ものであるが、推理小説というよりも、警察署を舞台にした演劇を見ているような感覚だった。
横山秀夫『64(ロクヨン)』(文春文庫 2015)を読む。
2012年に刊行された本の文庫化である。上下巻でかなりの分量があったが一気に読み終えた。警察内部の刑事と警務の内紛をモチーフとしながら、警察とマスコミの淀んだ関係や、キャリアとノンキャリアの待遇の違い、警察庁と地方警察の歪んだ関係などが丁寧に描かれる。地方の警察でも本部長室は東京だという主人公の皮肉が面白かった。
警察ものであるが、推理小説というよりも、警察署を舞台にした演劇を見ているような感覚だった。
新堂冬樹『彼の「いちばん大切な人」になるたったひとつのルール』(宝島社 2011)を読む。
若い女性向けの恋愛指南書である。血液型別のアプローチなど、眉唾な内容もあり、さらっと読み流した。最後に、恋愛を成功させるには、大きな愛情をもって男と接する「母親」的要素と、男に甘えたり頼ったりする一方で、色気やセクシーな面をもった「女」の要素の2つを持った女性が恋愛に成功すると述べる。何事も二面性を持つといえば魅力的になるので、安易な結論だと思いながら、つい納得してしまった。
O型
素直で頼もしく、意外と単純なO型男性。O型男性にはあまり遠回しな言い方をしないで、伝えたい事があるならズバッとストレートに言ったほうがいいでしょう。はっきり言うのは気が引けるという人もいるでしょうが、O型の男性にははっきり言われたといって根に持つようなことはないし、真摯に受け止めようとしてくれるので、その点は大丈夫です。
むしろ、あなたが彼に気を遣って奥歯にものの挟まったような言い方をしているとO型の男性には伝わらないというか、わからないのです。「何か言いたいことでもあるの?」とかえってストレスを溜めてしまい、キレたりすることもありますから、遠慮せず。ズバッと自分の要求を伝えた方が得策です。
高橋僧典『愛され女子50+❤︎のルール』(すばる舎リンケージ 2011)を読む。
心理カウンセラーの著者が男性の視点から、若い女性向けに恋愛に成功するための男性操縦術を語る。男は単純バカで、勝負や結論にこだわり、見栄っ張りで征服欲が強く、面倒くさがりだというステレオタイプな性別解釈を披露した上で、原始時代の性的役割分担や全身から発せられる波動、興奮時のドーパミンの働きによる判断力の低下など、「科学的(?)」な用語を持ち出して説明する。中学生向けの内容で、おじさんには無用の内容であったようだ
よしもとばなな『海のふた』(ロッキング・オン 2004)を手に取ったが、1ページで挫折する。よく分からないが、誰かの歌の歌詞の世界観から物語を紡ぎ出したようだ。詩的な文章はどうも肌が合わない。