読書」カテゴリーアーカイブ

『あなたのいない記憶』

辻堂ゆめ『あなたのいない記憶』(宝島社 2016)を読む。
意図的な記憶のすり替えをモチーフに、どんでん返しが繰り返されるミステリー小説である。最後まで結論が分からず、一気に読み進めた。人間にとって記憶とは、都合よく解釈され、断片的な風景で物語られるあやふやなものである。しかし、その記憶こそが人間が明日を目指して生きる源泉となっていることに気付かされた。

『京の裏道』

松本章男『京の裏道:洛南』(平凡社カラー新書 1978)をパラパラと読む。
京都の有名な寺社仏閣の写真ではなく、山裾の民家や集落の佇まいが描かれる。バブル以前の昭和の風景である。

『ストリートチルドレン』

工藤律子『ストリートチルドレン:メキシコシティの路上に生きる』(岩波ジュニア新書 2003)をパラパラと読む。
メキシコの首都の路上で生活する少年少女を数年にわたって取材した労作である。現地の支援団体とも連携する中で、ジャーナリストの立場からNGOのスタッフへと変わっていった経緯が描かれている。
こうしたストリートチルドレンの解決の方法として、著者はフェアトレードをあげている。

『脳男』

首藤瓜於『脳男』(講談社文庫 2003)を読む。
2000年に刊行された本の文庫化である。以前に映画を見て面白かった作品であるが、原作の方は説明が主体でミステリー小説としては

『男と女…』

亀山早苗『男と女…:セックスをめぐる五つの心理』(中公文庫 2011)を読む。
2004年に刊行された本の文庫化である。「愛情・嫉妬・葛藤・自由・解放」の5つのテーマで、セックスと愛情の関係や、スワッピング行為を巡る嫉妬などを、実際の体験談をもとに語る。マスターベーションやフェラチオなどいやらしいテーマを取り上げているが、人間らしく生きていく上で切り離せないものとして取り上げており、中央公論新社らしい内容となっている。