NHK「ITホワイトボックス」プロジェクト編『NHK ITホワイトボックス 世界一やさしいネット力養成講座 「ネットに弱い」が治る本』(講談社 2009)を読む。
メールが届く仕組みや「TCP /IP」を用いてデータがしっかりと届く技術まで、手書きの図入りで分かりやすく解説されている。スイスイと頭に入ってくるので、あっという間に読み終えた。
「読書」カテゴリーアーカイブ
『ほかならぬ人へ』
第142回直木賞受賞作、白石一文『ほかならぬ人へ』(祥伝社 2009)を読む。
表題作の他、「かけがえのない人へ」が収録されている。結婚や不倫を通して、愛することの難しさをテーマとするトレンディドラマ仕立てなのだが、あまり共感できなかった。
職場の健康診断で引っ掛かって、市内の総合病院で胃カメラとその後の診察を待っている間に読んだ。
『物理のはなし』
ペレリマン『物理のはなし』(東京図書 1987)をパラパラと読む。
著者のペレリマンは1882年にポーランドで生まれ、ロシア・ペテルブルクの大学を卒業した物理学者である。この本は1911年に初版が出版されたもので、身近な題材で物理の全分野(力学、運動、エネルギー、磁気と電気、波動)が丁寧に説明されている。
パラパラと読んだだけだが、平行に航行している2隻の船に引き合う力が働き、片方の船の船首がもう一方の船腹に食い込むように衝突した事故を物理学的に分析した項が面白かった。「水あるいは空気の流れのなかでは、速度が小さければ、圧力は高く、速度が大きければ圧力は小さい」というベルヌーイの法則を当てはめると、両船の間の水の圧力が小さくなり、両船は外側の水の圧力で接近することになる。
このベルヌーイの定理を応用すると、駅のホームにいる客がすぐそばを走る特急列車に引き込まれる事故や、飛行機の翼の周囲に発生する空気の流れなど、さまざまな風や水の中の物体の動きを分析することができる。すごい!
『せかいどこでもずんがずんが旅』
椎名誠『せかいどこでもずんがずんが旅』(角川書店 2010)を読む。
久しぶりに一冊本を最初から最後まで読んだ気がする。東京新聞の夕刊に掲載されていたエッセーで、著者が旅したシベリアの奥地やニューギニアに浮かぶ島など、観光客がほとんど訪れない辺境の様子が紹介されている。
『東京地震地図』
宇佐美龍夫『東京地震伊地図』(新潮社 1983)をパラパラと読む。
著者は東京大学地震研究所に長らく務め、歴史地震学を専門とする。江戸時代の文献から、震源地と震度を科学的に計算し、関東地方を震源とする地震は多発しており、今後とも警戒を緩めることなく、地震災害の心得まで丁寧にまとめられた良書である。
江戸時代の初期からかなり詳細に地震の記録が残されていたという事実に驚いた。一番古い文献は818年の記録であり、マグニチュード7.9で上総・安房を除く関東各地で山崩れが発生し、圧死者が多数出たと記録されている。
