宮部みゆき『地下街の雨』(集英社文庫 1998)を読む。
1994年に刊行された本の文庫化である。表題作の他、6編の短編が収録されている。
ちょうどフジテレビのオムニバスドラマ「世にも奇妙な物語」のような、ちょっと不思議な、人間のいやらしい面をモチーフとした短編ドラマが繰り広げられる。
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『西の魔女が死んだ』
梨木香歩『西の魔女が死んだ』(楡出版 1994)をパラパラと読む。
10年ほど前にテレビで放映された映画を観たが全く面白さを共感できなかった。今回の小説も何が面白いのか全く理解できなかった。
『ガリレオの苦悩』
東野圭吾『ガリレオの苦悩』(文藝春秋 2008)を読む。
5編の短編が収録されている。草薙刑事に加え、新しい薫刑事も登場し、マンネリ化しがちな短編小説に変化のスパイスを加えている。
『容疑者Xの献身』
第134回直木賞受賞をはじめ、数々の賞を受賞した、東野圭吾『容疑者Xの献身』(文春文庫 2008)を読む。
確かに前評判通り面白い作品であった。ミステリーの要素と文章中に表れていない登場人物の複雑な思いが上手く表現されていて、名作に値する作品であった。最後の最後のページで、加害者でもあり被害者でもある石神の咆哮が描かれるのだが、脳裏に残るシーンであった。
もう少し登場人物の心模様を描いてほしいという気持ちもあったのだが、夏目漱石の『こころ』に登場するKのように、心の動きを全く省いて、読者の想像に任せるスタイルもまた良いのかもしれない。
『予知夢』
東野圭吾『予知夢』(文春文庫 2003)を読む。
幽体離脱や霊、予知夢といったオカルト要素を科学や論理の力で解明するミステリー短編集である。
