投稿者「heavysnow」のアーカイブ

「ロシア、ベラルーシ合同演習開始」

本日の東京新聞朝刊記事より。
ここしばらく、ウクライナ情勢に関する報道が終わらない。
ちょうど期末考査の論述にウクライナ情勢を入れているので、関心のある人は記事をクリックして拡大して読んでみてください。

ベラルーシは旧ソ連時代には白ロシアと呼ばれ、民族的な近さもあり伝統的な親ロシア国となっている。政治的には、プーチンの独裁政権に近いルカシェンコ大統領が1994年の初当選以降、5期20年以上にわたって現職の座に着いている。また経済的にも、ロシアへの依存度が高く、輸出の4割、輸入の5割がロシアとなっている。2015年1月には、対外統一市場の形成、域内の人・モノ・サービスの自由を発展させる狙いで、ベラルーシとロシア、カザフスタン、アルメニア、キルギスでユーラシア経済同盟が発足している。

記事を読むと、ベラルーシ国内での合同演習ということだが、演習終了後もウクライナ侵入に備えて、ベラルーシ国内にロシア軍が留まるとの見方を示されている。また、写真にもある地対空ミサイルS400は、Wikipediaによるとロシアとベラルーシの他、中国とトルコに配備されているとのこと。トルコがロシア製の武器を購入したとの記述は意外であった。

「ベネズエラ 増える児童労働」

本日の東京新聞夕刊記事より。
ベネズエラは日本の面積の2.4倍の912,050平方キロメートル、人口は2,795万人(2021年、IMF)となっている。

ベネズエラは、世界有数の石油産出国であり、同国経済は、石油収入に大きく依存している。原油の確認埋蔵量は、オリノコ川北岸の超重質油も含め、3,038億バレル(2020年、BP統計(2021))と世界第1位を誇る。また、天然ガスの確認埋蔵量は6.3兆立方メートル(2020年、BP統計(2021))と世界第7位で、この他にも、鉄鉱石、ボーキサイト、金、ダイヤモンド等を豊富に産出する。

こうした資源国では、資源を国家で独占することができる、独裁的な左翼政権が誕生しやすい。ベネズエラも例外に漏れず、1999年2月、低所得者層の高い支持を得て、独裁的なチャベス大統領が就任し、新憲法の制定や低所得層支援の推進、ベネズエラ石油公社の掌握を通じた経済活動によって、国家管理体制が強化されていった。

チャベス大統領の急逝後、2013年4月にチャベス大統領の後継者であるマドゥロ大統領が就任してから、より独裁色が強くなっていく。2019年2月には、米国との外交関係の断絶を発表、在ベネズエラ米国大使館閉鎖も閉鎖されている。さらに、イラン、ロシア等との関係が強化され、近年は特に、経済・金融を中心に中国・トルコとの関係を強化し、2019年8月には北朝鮮にベネズエラ大使館が開設されている。

2017年11月以降、ハイパーインフレーションが継続し、GDPは2014年以降マイナス成長となり、GDPは約80%減少もしている。政治社会情勢やインフラ悪化によりベネズエラ国民の国外流出が増加。特に、2019年の一連の情勢悪化を背景に急増し、これまでに約570万人のベネズエラ国民が近隣諸国(特にコロンビア、ペルー、チリ等)に流出する事態となっている。

『ダークルーム』

近藤史恵『ダークルーム』(角川文庫 2012)を読む。
表題作の他、7つの短編ミステリーが収録されている。大掛かりな謎やどんでん返しはないのだが、同性愛や不倫、不貞など、人の心の隙間をテーマにしており、読者を飽きさせることがなかった。

「カタールの天然ガス カギ」

本日の授業で紹介した記事より。
ウクライナ情勢が一日ごとに緊張を増している。そうした背景の一つに欧州の天然ガスの問題がある。環境に敏感な欧州は、パリ協定(国連気候変動枠組条約締約国会議COP21))においても、脱石炭火力発電を主導する立場となっている。ドイツやオランダといえども、まだ現状は再生可能エネルギーだけで国内のエネルギー需要を満たすことはできない。天然ガス火力発電と、原子力発電を二本柱にしているフランスなどの例もある。

記事の中の地図を見てもらえば分かるが、天然ガスが豊富なロシアから何本もの天然ガスパイプラインがEU諸国に接続されている。ロシアはスイッチ一つで欧州向けの天然ガスを止めることができるのだ。多くの工場を抱えるEU諸国も産業を止めるわけにはいかないので、いざウクライナ戦争が勃発しても停電

『Still Dreamin’ ―布袋寅泰 情熱と栄光のギタリズムー』

布袋寅泰アーティスト活動40周年記念ドキュメンタリー『Still Dreamin’ ―布袋寅泰 情熱と栄光のギタリズムー』(東宝 2022)を観に行った。
映画の構成としては陳腐なものだったが、私にとってドストライクな映画であった。BOΦWY解散後、ロンドンに移住し子どもの頃に憧れたミュージシャンと共演するまでに成長していく姿が描かれる。そしてそれはこの30年間の布袋自身の物語ではなく、同じ時間を共有した観客一人一人が30年前を振り返り、夢を追い続ける自分を発見する物語となっている。

私自身も浪人生時代に駿台予備校の帰り道、『GUITARHYTHM WILD』を聴きながら、将来の自分の憧れの姿を想起していたことを思い出した。一体自分は30年前に思い描いていた自分になっている、いや、なり続けようとしているのか?