『インターネット近未来講座』

先日読んだ本の感想をちょっと。

村井純・坂本龍一・成毛真・佐伯達之『インターネット近未来講座 (GIGABIT SOCIETY)』(アスキー出版局 1996)を読んだ。
少々古い本であるが、96年刊行当時から5・6年先のネット社会への展開を、予想を交えながら語っていくという内容である。
マイクロソフト社長の意見など読むと、さもインターネットが人々の生活をより豊かにするかのごとく描かれているが、果たしてどうだったであろうか。DSLの実現やウインドウズの発展など技術的にはかなり実現しているが、SOHOの限界性もすぐ露になり、電子マネーにいたっては「2000円札」と同じ運命を辿りそうな感さえあり、我々ユーザーの意識は予想ほど変わっていないというのが正直な感想だ。
確か当時はインターネットは国家の枠組み、組織の上下を越えて情報を送ることのできるツールであり、真にインターナショナルな連帯を促すものだと盛んに喧伝されたものだが……。

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