『高校生のための経済学入門』

小塩隆士『高校生のための経済学入門』(ちくま新書 2002)を読む。
タイトル通り「政治・経済」を勉強する高校生や、経済学部を志望する受験生、また経済をもう一度学びたいと考える社会人に、つまらない経済用語の暗記ではなく、現実の動きに則した使える経済学を分かりやすく解説する。お小遣いの使い方を例にした需要−供給曲線の基礎から始まり、市場メカニズムや政府・日銀の役割、経済成長の仕組みなど丁寧に説明されている。これまで公定歩合が日銀の金融調整の要だと思っていたが、無担保コールレート翌日物が政策金利へと取って代わられていた背景などがよく分かった。新聞の経済欄を読むための基礎知識が得られる良書である。しかし、今の平均的な高校生にはちょっと難しめか。

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