『神はテーブルクロス』

春日部イオンのスタバで、須藤元気『神はテーブルクロス』(幻冬舎 2007)を読む。
エッセーというかポエムというか、よく分からない個人的な思いが綴られる。しかし、スタバでコーヒー片手にポエムを読むというのは心地よいものだ。
その中で、私が強く共感した章を引用しておきたい。須藤氏が述べるように、私も本は借りない、折り目をつけて汚く読む、記録するということを肝に銘じている。

 とても効率の良い投資活動は読書だと思う。
 まず、著者が何年もかけて得た方法や物語を1〜2時間で吸収できる。また、自分のボキャブラリーの数が増す。他にも、さまざまなシチュエーションに置かれた人間の心理や傾向を学ぶことで、人生の視野を広くすることができる。(中略)これらのメリットに気がついてからはどんなにお金がなくても本を購入することだけは惜しまなかった。
 読書にはポイントがあるのでいくつか書いてみたい。

「本は自分で買うこと」
 投資する。自らお金を出すことにより、何かしら得ようという気持ちが強くなる。それに、借りた本だと感銘を受けたセンテンスに線を引いたり折り目をつけたりすることができない。本とは本来、汚すものだと思っている。僕の本は良いものであればあるほどボロボロになっていくので、良い本は本棚を見るとすぐにわかる。

「読み終わったら書き出す」
 ほとんどの人が読み終わった本はそのままにしておく傾向が強い。すると、大抵は三日もすると内容の90%以上は忘れてしまうらしい。読んでいるときに良いセンテンスがあれば折り目をつけておく。それを、気が向いたときにでも書き出すと吸収の仕方がまるで違う。自分の夢もちょっとしたことでたびたび忘れるので書き出すことをオススメする。

「明確な目的意識を持って読む」
 読む本から何を学びたいかというテーマを持つ。何気なく読むのと目的意識を持って読むのは内容の吸収の仕方が違う。夢を持って行動している人とそうでない人との差と同じであり、もしくは学校や職場に好きな人がいるかいないかでのモチベーションの高さの違いと同じである。

「同じジャンルの本を違う著者で何冊か読む」
 専門的に学びたいものがあれば同じ著者の本を何冊も読むのではなく、違う著者の本を5冊ほどランダムに読むほうがいい。書いてあることはそれぞれ違うのですべての鵜呑みにせずにいろんな角度から読める。そして自分なりに咀嚼してオリジナルの哲学や手法を構想することができるのである。(後略)