昨日の6時間目の地理Bの授業で触れたところですが,学校では昼休みの時間にあたる午後1時期限の米中交渉がまとまらず,米国が中国からの輸入品に課す関税を10%から25%に引き上げたとのことです。
ちょうど,地理Bでは貿易と経済連携の内容に入っており,ちょうど昨日の授業がEUやTPPといった域内の自由経済圏や域外との貿易摩擦のところだったので,どんぴしゃりのニュースでした。今後,米国と中国のつばぜり合いはますます激しくなると予想される。そうした中に,ロシアやEUの思惑,南アジアやラテンアメリカの政治状況なども絡んできて,国際政治経済はますます複雑さを増してくるだろう。
地理Bの教科書には「北米自由貿易圏(NAFTA)」の文字がまだ載っているが,トランプ大統領就任後,教科書の説明とは実態が大きくかけ離れている。EUではイギリスだけでなく,イタリアやスウェーデンでも離脱の声が上がっており,来年のセンター試験の頃には「ドミノ離脱」が始まっている可能性もある。経済分野は統計データも含め毎年変わっていってしまう。
「正しい」はずの教科書がどんどん古臭くなっていくのは,授業者にとっては辛い側面もある。教科書に書かれていない分を最新のニュース記事で説明しなければならない。。。数千年単位,数万年単位で変動する気候や地質といった自然地理学の方が教えるのも勉強するのも楽だよね(笑)。