月別アーカイブ: 2024年10月

『侍タイムスリッパー』

安田淳一監督/脚本/撮影/編集、山口馬木也・冨家ノリマサ・沙倉ゆうの・峰蘭太郎ほか主演『侍タイムスリッパー』(2024,未来映画社)をもう一度観に行った。
流石に最後の対決の場面は結論が分かっていたので、ドキドキはしなかったが、序盤と中盤は繋がりを確認することで十分に楽しむ事ができた。続けて2度も同じ映画を観るという経験は、生まれて初めてではないだろうか。エヴァンゲリオンなど時間をおいて観たものはあったが、わざわざ映画館で観るほど、役者の演技やセリフに魅力があるという証拠である。

『ゴキブリの歌』

五木寛之『ゴキブリの歌』〔五木寛之エッセイ全集 第4巻〕(講談社,1979)をパラパラと読む。
このブログで検索してみたところ、20年ほど前に、10年ぶりに読み返したとの記載があった。ということは30年前の高校生の頃にも読んでいたのだ。まだ黒電話が電話線で繋がっていたころで、電話に出たくない時は、毛布で厳重に包んで押し入れの中に入れていたというエピソードが紹介されており、印象に強く残っていた。

学歴に関する話が面白かった。国勢調査で学歴を記入する際に、大学抹籍の五木氏が高卒か大卒しか選択肢のない調査用紙を前にして、狼狽える場面がある。五木氏は次のように述べる。

私は大学卒と書きたかったわけでも、高校卒に◯をつけることに抵抗を感じたわけでもない。そして、現在、学歴がないことで差別されたり、いやな目にあったりするような仕事にたずさわっているわけでもなかった。むしろ、内心ひそかに、と言うよりも、至極おおっぴらに大学制度を批判している人間だったのである。
にもかかわらず、何となく最終学歴、高校卒、と記入することが癪な気がした。頭では学歴が人間の値打ちと全く関係がないことを承知しており、人にもそうしゃべり、文章にも書いているのに、いざ自分のこととなると何となく口惜しい感じがあるのである。素直に高卒に◯をつけず、大抹にこだわるのは、やはり一種の学歴コンプレックスのなせるわざなのだろうと思う。

越谷から浦和までサイクリング

今日は所用と所用の間に少し余裕があったので、越谷から浦和まで折り畳み自転車で走ってみた。距離にして12kmほどであったが、ダホンK3のポジションが良いのか、あまり疲れる事なく移動することができた。

山岡家

子どもと山岡家という油こってりなラーメン屋に行った。
夜遅くだったのに、駐車場もいっぱいで、店内も若い人たちで溢れていた。
餃子も注文して、お腹いっぱいになった。

意識して避けているわけではないが、昔ほどラーメン屋に入らなくなった。
潜在意識下で身体が消化の良いものを求めているようだ。

「軍縮問題資料 No.188」

宇都宮軍縮研究室が発行していた「軍縮問題資料 No.188」(1996.7)をパラパラと読んだ。
学生時代に購入し、そのまま本棚の奥に眠り続けていた雑誌である。当時は月刊誌で刊行していたのである。編集代表であった宇都宮徳馬氏は戦前共産党に入党しており、治安維持法で約1年間の獄中生活を送っている。戦後は一転して自由党公認で衆議院選挙に出馬し、その後30年近く自民党のリベラル派の議員として活躍されていた。自民党議員として、石橋湛山や三木武夫らハト派議員と行動を共にし、平和共存外交、日ソ・日中・日朝国交回復を主張し、日中国交回復、韓国の民主化や非同盟諸国との協力を進めた異色の議員であった。

ネットを調べているうちに分かったのだが、宇都宮氏は新自由クラブの推薦を受けて参議院議員にもなっている。新自由クラブというと古巣の自民党の右派的なグループだと勝手に思っていたが、実は親中派の議員が多く、また、社会民主連合とも連携を組んでいたのである。