本日の東京新聞夕刊に、沖縄県石垣島と西表島の間に生息する国内最大のサンゴ礁の9割が、サンゴ礁の白い骨格が透けてみえる白化状態にあると報じられていた。海水温の上昇が原因である。サンゴ礁は熱帯や亜熱帯の暖かくて浅い海を好むが、暖かくなりすぎると死滅してしまう。
サンゴ自体はクラゲやイソギンチャクと同じく動物に分類されるが、体内に褐虫藻という光合成をする植物性プランクトンを取り入れている。その褐虫藻が生み出す酸素と栄養素を取り込む共生生活を行っている。そのため、サンゴ自体は動物でありながら、サンゴ礁は海の熱帯雨林と呼ばれるほど、二酸化炭素を取り込み、豊かな生態系を生み出している。そして寿命が尽きると、その骨は海の底に重なり合っていき、やがて炭酸カルシウムの石灰岩になっていくのである。