布袋寅泰アーティスト活動40周年記念ドキュメンタリー『Still Dreamin’ ―布袋寅泰 情熱と栄光のギタリズムー』(東宝 2022)を観に行った。
映画の構成としては陳腐なものだったが、私にとってドストライクな映画であった。BOΦWY解散後、ロンドンに移住し子どもの頃に憧れたミュージシャンと共演するまでに成長していく姿が描かれる。そしてそれはこの30年間の布袋自身の物語ではなく、同じ時間を共有した観客一人一人が30年前を振り返り、夢を追い続ける自分を発見する物語となっている。
私自身も浪人生時代に駿台予備校の帰り道、『GUITARHYTHM WILD』を聴きながら、将来の自分の憧れの姿を想起していたことを思い出した。一体自分は30年前に思い描いていた自分になっている、いや、なり続けようとしているのか?