藤原英司『シートン:自然保護の願いを』(佑学社 1990)を読む。
ふりがなのついた子ども向けの本だったので、一気に読み終えた。イギリス・スコットランド生まれのシートンの動物画家と動物学者の二足の草鞋を履いて活躍するようになった半生が描かれる。
日別アーカイブ: 2022年1月28日
「技能実習生 初の減少」
本日の東京新聞夕刊記事より。
共通テストで狙われやすい統計なので、国公立を志望している生徒は、記事内容も含めて読んでください。2021年時点での外国人労働者は173万人で、そのうちベトナム人の45万人、中国の40万人で半数が占められ、続いてフィリピンの19万人、ブラジルの14万人となっている。
この4カ国のうち、ベトナム、中国、フィリピンの3カ国とは経済連携協定(EPA)を締結している。EPAの協定国間では、労働ビザの申請もスムーズなため、上記のような数字になっていると考えられる。
ただし、ブラジルとはEPAを締結していない。ではなぜブラジルからの労働者が多いのか。こちらも授業中に触れた点だが、太平洋戦争前後に日本からブラジルへ渡った日本人が多くおり、ブラジルで生活している日系3世までは、日本政府は労働ビザではなく定住ビザを発行しているためであると考えられる。
授業中にアントニオ猪木さんについて触れました。そんなエピソードも共通テスト攻略のヒントになるかもしれません。
「エジプト 再エネ増 電力輸出を後押し」
本日の授業で紹介した記事である。
エジプト内陸部の砂漠で、100万世帯以上分の発電能力を備えたメガソーラーが稼働しているとの記事である。37万平方キロの敷地ということは、東京ドーム800個分の広さである。
授業ではエジプトの気候(BW)と日本の気候(Cfa)の比較から、日本では太陽光発電に限界がある点を説明した。また、日本は国土の75%が山地となっており、そもそもメガソーラーを設置できるだけの敷地がない。山地を利用しようとすれば、盛り土で造成しないと、ソーラーパネルをしっかりと固定することができない。しかし、盛り土した部分は大地震や大量の降水によって地滑りを起こしやすくなる。
こうした記事を読むたびに、日本は天然ガスで20〜30年の急場を凌ぎながら、地熱や洋上風力、海流など、日本周囲の地形を活用したエネルギー開発に注力すべきだという持論に立ち返っていく。共通テストで高得点を狙うノウハウも伝えながら、地形とエネルギーの関係について、生徒と一緒に答えを探す授業を提案していきたいと思う。