本日の東京新聞朝刊に、中央アジアのカザフスタンでの騒乱を受けて、原子力発電所の原料となるウランの価格が急騰しているとの記事が掲載されていた。記事を読むと、騒乱拡大が報じられた日、前日より8%も価格が上昇している。
ウランの埋蔵量に関する情報自体が少なく、ネットを調べてみても古い情報や信憑性の薄い情報が氾濫しており、データもバラバラである。国際原子力機関(IAEA)が発表したデータによると、ウランの埋蔵量は以下のようになっている。カザフスタンは世界第2位の埋蔵量だが、オーストラリアの約半分である。
記事にもある通り、オーストラリアから安定的に供給できるのであれば、日本の大手電力会社でつくる電気事業連合会が出した「安定確保が可能」というコメントは妥当性が担保されたものである。
世界のウラン埋蔵量ランキング
国名 | 2019年1月現在 | |
kgU | % | |
オーストラリア | 1,692,700 | 28% |
カザフスタン | 906,800 | 15% |
カナダ | 564,900 | 9% |
ロシア | 486,000 | 8% |
ナミビア | 448,300 | 7% |
南アフリカ | 320,900 | 5% |
ブラジル | 276,800 | 5% |
ニジェール | 276,400 | 4% |
中国 | 248,900 | 4% |