月別アーカイブ: 2020年12月

『カール・マルクス』『空想から科学へ』

レーニン『カール・マルクス』(大月センチュリーズ 1983)とエンゲルス『空想から科学へ』(大月センチュリーズ 1983)の2冊をパラパラと読む。

社会主義は共産主義の前段階とか、19世紀前半のイギリスのチャーティスト運動が最初の国民的労働運動だとか、断片的な知識は理解できたが、話の全容はよく分からなかった。

モルドバ次期大統領 ロシア軍の全面撤退要求

本日の東京新聞朝刊より。
月曜日に2組の地理の授業でも熱弁したロシア周辺の国際政治に関する記事です。授業でも触れましたが、ロシアは原油や天然ガスしか輸出するものがないモノカルチャー経済に陥っています。ロシアは旧ソ連の周辺国に原油や天然ガスのパイプラインを敷設し、東欧全域やドイツに資源を輸送しています。パイプラインはロシアにとってまさにライフラインなので、パイプラインに沿ってロシア軍が駐留しており、パイプラインの警護だけでなく、周辺国の政治状況にも目を光らせています。

特に欧州最大の工業国であるドイツに原油を送るドルジバパイプラインは世界第1位の長さを誇っています。そのドルジバパイプラインが、ルカシェンコ大統領の6選問題で揺れるベラルーシを経由している事実の持つ意味は理解できているかと思います。なお、記事にあるモルドバの東部は沿ドニエステル共和国と称し、事実上ロシアの息のかかった地域となっています。学校の地図帳で確認できますが、モルドバ東部にはロシアの天然ガスパイプラインが通っています。3学期はモルドバの紛争を紹介するのでしょうか。

ちなみに、世界第2位の原由パイプライン(バクー・トビリシ・ジェイハンパイプライン)はアゼルバイジャンのバクー油田と反ロシアを鮮明にするジョージア、トルコを結んでいます。分かりやすですね。

『世界最長の徒歩旅行』

ジョージ・ミーガン『世界最長の徒歩旅行:南北アメリカ大陸縦断3万キロ』(中央公論社 1990)を読破!
タイトルそのまま1977年から83年まで、足掛け7年かけて、アルゼンチンの最南端からアラスカの最北端まで徒歩のみで繋いだ冒険記である。日本語版では後半の3分の1ほどが割愛されており、いささか歪な構成となっていたが、久しぶりの著者の体験100%のノンフィクションであり、十分に堪能した。

「漁業権などで溝埋まらず」

本日の東京新聞朝刊より
ずいぶんと昔の話に感じてしまうが、今年の2月にイギリスが正式にEUから離脱をしました。但し、急に離脱をすると混乱を生じるので、当初から今年末までに離脱準備期間を置くことが決まっていました。イギリス側もEU側も政治的な離脱に関して意見の隔たりはないのですが、イギリスとEUの間で関税を撤廃する自由貿易協定(Free Trade Agreement)については難交渉が予想されていました。

もう12月も中旬に入ろうとしていますが、いまだに双方の間で漁業権や企業の自由競争のルール、FTA違反時の取り決めの3つの分野で対立が生じているようです。このまま対立が続くと、日本とイギリスの間ではすでに経済連携協定(Economic Partnership Agreement)を結んでいるので、日英間の貿易がより活発化していくでしょうか。