日別アーカイブ: 2020年12月8日

モルドバ次期大統領 ロシア軍の全面撤退要求

本日の東京新聞朝刊より。
月曜日に2組の地理の授業でも熱弁したロシア周辺の国際政治に関する記事です。授業でも触れましたが、ロシアは原油や天然ガスしか輸出するものがないモノカルチャー経済に陥っています。ロシアは旧ソ連の周辺国に原油や天然ガスのパイプラインを敷設し、東欧全域やドイツに資源を輸送しています。パイプラインはロシアにとってまさにライフラインなので、パイプラインに沿ってロシア軍が駐留しており、パイプラインの警護だけでなく、周辺国の政治状況にも目を光らせています。

特に欧州最大の工業国であるドイツに原油を送るドルジバパイプラインは世界第1位の長さを誇っています。そのドルジバパイプラインが、ルカシェンコ大統領の6選問題で揺れるベラルーシを経由している事実の持つ意味は理解できているかと思います。なお、記事にあるモルドバの東部は沿ドニエステル共和国と称し、事実上ロシアの息のかかった地域となっています。学校の地図帳で確認できますが、モルドバ東部にはロシアの天然ガスパイプラインが通っています。3学期はモルドバの紛争を紹介するのでしょうか。

ちなみに、世界第2位の原由パイプライン(バクー・トビリシ・ジェイハンパイプライン)はアゼルバイジャンのバクー油田と反ロシアを鮮明にするジョージア、トルコを結んでいます。分かりやすですね。

『世界最長の徒歩旅行』

ジョージ・ミーガン『世界最長の徒歩旅行:南北アメリカ大陸縦断3万キロ』(中央公論社 1990)を読破!
タイトルそのまま1977年から83年まで、足掛け7年かけて、アルゼンチンの最南端からアラスカの最北端まで徒歩のみで繋いだ冒険記である。日本語版では後半の3分の1ほどが割愛されており、いささか歪な構成となっていたが、久しぶりの著者の体験100%のノンフィクションであり、十分に堪能した。