本日の東京新聞朝刊の記事より。
すでに、本日の時点で1組と3・4組の地理の試験範囲は終了しています。最後の授業の中で、日本のエネルギー政策の根幹に関わる話題に触れました。
記事にあるように、50年までに温室効果ガス排出量をゼロにするという政策の裏には、原油や石炭や天然ガスに頼らず、原子力と再生可能エネルギーにシフトする意図が隠されています。確かに電気自動車は、運転中に化石燃料を燃やすことがないので、地球に優しいといったクリーンなイメージがあります。しかし、ではその大量の電力をどうやって作り出すのでしょうか。
私は地球温暖化という錦の御旗を利用した原発の活用は止めるべきだと考えています。日本のような島国で山がちで地震の多い国は、無駄な電力利用を控えた上で、天然ガスタービンと蒸気タービンを併用するコンバインドサイクル発電の研究を進めていくべきです。公立高校の地理の教員なので、学習指導要領の「北方領土はわが国の固有の領土である」点を取り扱わなければなりません。歴史的にみても北方四島は日本の領土だということに異存はないのですが、私は千島列島を経由した天然ガスパイプラインの建設も視野に入れるべきだと思います。
原発が地震に弱いということは、皆さんもご存知でしょう。一方、天然ガスは空気に比べて軽いので、万が一地震などでパイプラインや発電所が損傷を受けても、空気中に拡散するだけでほとんど被害が出ません。
ただし、私自身の考えを押し付けるつもりはありません。授業中もあえて「う〜ん」という擬態語を多用して、皆さん自身が考えてほしいテーマだというメッセージとしました。また、3学期の授業でも触れたいと思います。