本日の東京新聞朝刊に、中日ドラゴンズの主砲のビシエドと新外国人のシェラの活躍が報じられていた。ビシエドはMLBのシカゴ・ホワイトソックスで活躍した選手であるが、出身はキューバ共和国で、いかだに乗ってアメリカを目指し亡命した経歴の持ち主である。
地図帳を開けば一目瞭然だが、キューバはフロリダ半島から150kmと、目と鼻の先ほどに位置にある。しかし、冷戦時代にソ連の後押しを受け社会主義に転じて以来、米国と険悪な関係が続いてきた。2015年にオバマ大統領がキューバ敵視外交を廃し、国交が再開して以降、緩やかながら米国との貿易額も増加している。
また、シェラも同じくカリブ海諸国のドミニカ共和国の出身である。ドミニカはキューバの隣国であるが、対米重視の外交をとっており、MLBで活躍する選手も多い。人口は1000万人なのだが、「野球移民」とも称されるほど、世界中にプロ野球選手を送り込み、国の発展の一助ともなっている。
対照的な両国であるが、どちらも米国の中南米支配外交の現れである。どちらもサトウキビやタバコなどの農業国家だったのだが、