久しぶりの高校生活は如何だったでしょうか。
教科担当にとっては、授業ができる嬉しさの反面、肉体的な疲れがどっと出た4日間でした。
おそらくはマスクをしているので、余計に大声を出そうとし、幾分酸欠状態になっているのが原因だと思われます。もう少しの我慢でしょうか。
本日の東京新聞夕刊より。
こうした新聞記事を読んでいく際に、世界史の知識があると理解が深まっていきます。世界史は大航海時代から始まり、来週にもスペインによる南米進出の話に入っていきます。南米ではサトウキビのプランテーションに西アフリカの黒人奴隷が大量に送り込まれていきました。それとほぼ同じ形で、イギリスは北米の綿花のプランテーション農場に黒人奴隷を大量に送り込んでいきます。そしてコットンベルトとよばれる米国南東部では、黒人奴隷を酷使することで、いち早く繊維の機械化に成功した英国に綿花を輸出し外貨を稼いでいました。一方五大湖周辺や西部では工業化が進展し、英国や黒人奴隷とズブズブの関係にある南部とは異なり、米国の独立と工業の発展のために、人種の別を設けることに異論が出るようになりました。こうした軋轢が、やがて南北戦争へと繋がっていきます。
記事にある赤い国旗は、黒人奴隷を容認する南部の「アメリカ連合国」の国旗でした。つまり、赤い南軍旗を掲げるということは、黒人をあからさまに差別すると公言するようなものです。国旗というのは、単に一つの独立国を示す記号的側面だけでなく、その国の政策や方向性を賛美する意味合い象徴的な意味合いも含まれます。米国の闇を現大統領が容認しているのもおかしいと考えます。日本でも戦時中に軍旗として用いられた旭日旗の問題が、何度も蒸し返されます。旗を掲げる政治的意味合いにも注意を払っていくべきですね。