本日の東京新聞朝刊に、新型コロナウイルスの感染拡大による緊急事態宣言を受け、大手百貨店の売上高が激減しているとの記事が掲載されていた。
地理の授業では、食料品や日用品など、安価で、消費者が近くの商店で日常的に購入する商品のことを「最寄り品」、家具や電化製品、高級服など、高価で、消費者が複数の店舗を比較・検討したうえで購入する商品のことを「買い回り品」と習います。最寄り品は販売する店舗が分散しているので、その「商圏(ある商業施設が客を集める範囲のこと)」は小さいが、買い回り品を販売する店舗は駅前や都市中心部に立地し、その「商圏」は大きくなります。
改めて解説するまでもありませんが、「買い回り品」を販売する百貨店は外出自粛の煽りを強く受けることになります。最寄り品は生活していく上に必要なものなので、景気や消費税の影響は受けにくいですが、買い回り品は日常生活に必ずしも必要ないものなので、消費者心理に大きく左右されることになります。