山田淳一著、現代用語の基礎知識編集部編『日本史のおさらい』(自由国民社 2008)を読む。
2時間ほどで縄文時代から20世紀後半までの中学校レベルの日本の歴史の流れが整理できる入門書である。人物名や年号などの歴史用語の説明ではなく、「◯◯の状況になったから、××するようになり、△△が生じた」というように、分かりやすく説明されており、スラスラと頭に入った。また、ちょっとした豆知識も理解を助ける。編集サイドの工夫が随所に見られる良書であった。
江戸時代の豆知識の一つに「くだらない」という言葉の語源が紹介されていた。当時、日本の経済の中心は「天下の台所」である大阪にあり、各地からいろいろな商品が集まってきた。この中で上方である大阪から江戸に送る(下る)価値のないものを「下らないもの」と読んでいたそうだ。