見沼地域の風景。国道122号線も一歩外れると、全くの別世界が広がる。
普段何気なく車で通過していた地域の違った顔を発見する自転車旅は楽しい。
本日の走行距離45キロなり。
月別アーカイブ: 2017年7月
『失敗しない大学選び』
インパクト大学受験リサーチ・チーム『失敗しない大学受験選び』(河出書房新社 2012)を読む。
主に大学進学を考えている高校生の親世代を対象に、1980年代とは大きく様相を異にする大学や大学受験、留学制度や奨学金制度など分かりやすく解説している。
現在、大学の中退者は7万3千人もおり、中退率は12.1%、つまり9人に1人は卒業することなくキャンパスを去っている。大学中退は、一括採用の日本において非常に不利な就職活動を強いられ、高校新卒者よりもマイナスに査定されてしまい、結果として目標を持たずにふらふらすることとなり社会問題になっているという指摘には耳が痛かった。
筆者はキャリア支援やチューター制度などが充実した「面倒見の良い」大学を中心に、
『18歳からの格差論』
井出英策『18歳からの格差論:日本に本当に必要なもの』(東洋経済新報社 2016)を読む。
税制度や再分配の仕組みだけでなく、中間所得層の貧困化による社会分断など、財政だけでなく、アベノミクスがもたらす社会状況について、高校生向けにイラスト入りで分かりやすく説明している。
減税や奇跡緩和グローバル化による景気浮上の行き詰まりや、増税による年金や社会保障の充実が不公平感を偏重しているとの考えから、筆者は増税(特に地方税)によって税収を増やし、その増加分を教育や医療、介護、住宅などの最低限の人間らしい生活サービスのために使うことを提言している。さらに格差を減らすためにベーシックインカム制度の導入を提言している。誰しもが平等に受益者になることが、社会の分断化を抑え、政治に対する信頼を回復する道だと述べている。
『築地魚河岸ひとの町』
『東京の地理』
正井泰夫監修『図説 歴史で読み解く! 東京の地理』(青春出版社 2011)を読む。
17世紀前半の江戸幕府成立から東京スカイツリー完成前夜に至る東京の地図の変貌を歴史的流れの中で分かりやすく説明している。
特に日本橋を中心に縦横に張り巡らされた水路や河岸の変遷が気になった。関東大震災や戦後の復興、水運の衰退などで、どんどん埋め立てられてしまい、特に八重洲や銀座周辺の河岸は跡形もない。せめて暗渠になっている部分だけでも開渠に戻すことができれば、ヒートアイランド解消にも寄与するし、景観も良くなるのではないか。